看護師が足りないらしい
●「私は看護師です。私のまわりの医師はみな、 少なくとも毎日平均15時間は働いています。 土日さえも休まずに、診療にあたったり研究したりしています。 その状況に、あまり文句も言わずに働いているように思います。 しかし医師だけではなく、看護師も大変です。 高度な医療を行う病院では緊張を強いられる仕事が山積みです。 重症の患者さんの清潔や排泄、食事などの生活上のお世話、 複雑なたくさんの点滴の管理、注射や傷の処置などの医療行為、 患者さんの悩みをじっくり聴き関わることも必要です。 それだけでなく、看護師でなくてもできるような事務仕事まで、 『行う人がいない』という理由で看護師にまわってきています。 最近、国立系の病院は独立行政法人化によって、 経営の問題を考えなくてはならなくなりました。 費用効率の観点から在院日数の短縮化が進められ、 患者さんの入退院が激しくなっただけでなく、 十分に回復しないまま家に戻る患者さんに対し、 家に帰っても困らないようセルフケアの教育することも 今まで以上に必要になってきました。 このように看護師の仕事は増える一方なのに、 十分な数の看護師を雇うことができなくなっているのです。 現状では、各勤務帯で平均5時間くらいの超過勤務をして、 やっとやるべき仕事をこなしている状態です。 つまり日本の医療は、医師や看護師の超過勤務をあてにして 何とか正常にまわっている、やっとなりたっている状態です。 超過勤務で疲れきって体調を崩しても休むことができず働き、 その結果ケアレスミスでも起こせば、人の命にかかわります。 休ませてもらえなかったと言いわけをしても、ミスをすれば、 もちろん、個人の責任が追求されます。毎日、自分がいつか、 重大なミスをしてしまうのでは?と恐れ体力の限界まで働き、 精神的にまいって、仕事を辞めていく看護師も、多いのです。 命を助けるための医療技術こそ進歩したものの、 病院が経済的な理由から追い詰められ、 医療従事者が無理な勤務をほとんど強要されるかたちになり、 それは、結果的に、患者さんの命をおびやかしているのです」
「悲しいことが10あっても,楽しいことが10あればいい」っていうのは間違ってる思うんだけどな.